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GLP-1薬剤の種類一覧と違いを医師が解説

GLP-1受容体作動薬(以下GLP-1製剤)とは人体にもともと存在するホルモン「GLP-1」を補給するお薬です。
GLP-1は満腹感を長持ちさせるので、ダイエット効果が期待できます。
今回は日本国内で使われているGLP-1ダイエット薬の種類は効果の違いについてわかりやすく説明します。
GLP-1受容体作動薬の種類一覧
商品名 | 主成分 | 投与頻度 | 摂取方法 |
サクセンダ | リラグルチド | 1日1回 | 注射 |
ビクトーザ | リラグルチド | 1日1回 | 注射 |
オゼンピック | セマグルチド | 週1回 | 注射 |
リベルサス | セマグルチド | 1日1回 | 飲み薬 |
バイエッタ | エキセナチド | 1日2回 | 注射 |
ビデュリオン | エキセナチド | 週1回 | 注射 |
リキスミア | リキシセナチド | 1日1回 | 注射 |
トルリシティ | デュラグルチド | 週1回 | 注射 |
日本のクリニックで主に使われているのは「サクセンダ」 「ビクトーザ」 「オゼンピック」「リベルサス」の4種類です。
たまにトルリシティが使われているクリニックも見かけますが、SUSTAIN-7試験などで効果の薄さが示されているのであえて外しました。
それぞれ解説します。
サクセンダ (注射器タイプ)

製剤名 | サクセンダ |
主成分 | リラグルチド |
投与頻度 | 1日1回 |
薬剤量 | 18mg |
投与量上限 | 0.6~3.0mg |
サクセンダはアメリカやEU諸国、韓国などで抗肥満薬として認可されている唯一の薬剤ですが、日本国内では認可されていません。
ビクトーザ (注射器タイプ)

製剤名 | ビクトーザ |
主成分 | リラグルチド |
投与頻度 | 1日1回 |
薬剤量 | 18mg |
投与量上限 | 0.3~1.8mg |
ビクトーザは抗肥満薬として効果が示されている「リラグルチド」が主成分の薬剤です。
前述したサクセンダとの違いは、1回あたりの薬剤投与量上限のみ。
こちらは日本でも使用が認可されており、美容クリニックでの取り扱いも多いです。
オゼンピック(注射器タイプ)

製剤名 | オゼンピック |
主成分 | セマグルチド |
投与頻度 | 週1回 |
薬剤量 | 18mg |
投与量上限 | 0.25~1.0mg |
SUSTAIN10試験で大きな体重減少効果が示された薬剤。
効果は高いのですが、週に一度の投与なので薬剤が強く、副反応も強く出やすい点がデメリットです。
リベルサス(経口摂取タイプ)
製剤名 | オゼンピック |
主成分 | セマグルチド |
投与頻度 | 1日1回 |
薬剤量 | 3mg、7mg、14mg |
投与量上限 | 14mg |
2020年6月29日に承認された新薬。これまで注射製剤しか存在していなかったGLP-1受容体作動薬の初めての経口剤。
内服薬(飲み薬)なので、注射針が怖い人にも使える点がメリットです。
最も効果のあるGLP-1製剤は?
商品名 | サクセンダ | ビクトーザ | オゼンピック | リベルサス |
主成分 | リラグルチド | リラグルチド | セマグルチド | セマグルチド |
痩身効果 | あり | あり | あり | あり |
摂取方法 | 注射器 | 注射器 | 注射器 | 飲み薬 |
国内承認 | いいえ | はい | いいえ | はい |
副作用 | 軽微 | 軽微 | 軽微 | 軽微 |
GLP-1ダイエットは医師の指導の元で行う医療ダイエットであり、全員に対して「これがおすすめ」という薬剤を決めるのは難しいです。
患者様1人ひとりの求めるものによって提案内容も変わってきます。
基本的には医師との相談の上決めるのが一番ですが、当院では安全性や効果など、総合的な理由からビクトーザ、もしくはリベルサスをおすすめしております。