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生理前に食欲を抑えて食べ過ぎを防ぐための対策とは?

本記事は医師による監修の下執筆されております。

「生理前に食べ過ぎてしまう」「食欲が抑えられず、夜中に食べてしまう」

このように、生理前の過度な食欲に悩まされている女性は多いはず。

生理前の異常な食欲や過食は、PMS(月経前症候群)によって引き起こされている可能性があります。

そこで今回の記事ではPMSの正体、PMSを抑える対策方法、PMSのセルフチェック方法について詳しくまとめました。

実際、「およそ70~80%の女性にPMSの症状がある」と言われていますので、他人事とは思わず、ゆっくり読み進めていってください。

参考:日本産科婦人科学会『月経前症候群』

この記事に書かれていること

生理前に食欲が止まらない理由は「PMS」のせい?

生理前の暴飲暴食や異常な食欲は、「月経前症候群(PMS)」によって引き起こされている可能性があります。

月経前症候群(PMS)は体や心に不調をきたしてしまう症状のこと。いらいらしたり、食べ過ぎたり、眠くなったり眠れなくなったりと、症状はさまざまです。

「生理前の自分はいつもの自分じゃない」という表現がされることもありますが、それもそのはずです。

PMSは、生理前のタイミングで女性ホルモンの分泌量が変化し、脳内のホルモンや神経伝達物質の異常が引き起こされることが原因で起こります。

また、生理前に女性ホルモン「プロゲステロン」が増えると、体内のインスリンや血糖値も大きく変動します。

すると、血糖値がたいして下がっていないのに空腹を感じ、食べ過ぎてしまうというわけなのです。

生理前に食欲が止まらず過食してしまうのは、あなたの意思が弱いからではありません。どうぞご安心ください。

またPMSでは、過度な食欲のほかに以下のような症状が現われます。

PMSが原因で起こる身体症状
  • 下腹部、乳房の痛み
  • 頭痛や肩こり
  • 便秘や下痢
  • 睡眠障害
PMSが原因で起こる精神症状
  • いらいらして怒りっぽい
  • 無気力な状態が続く
  • 不安で憂鬱な気持ちが続く
  • 感情の起伏が激しくなる

 

人によって複数の症状が現われることもあり、症状の重さや発症するタイミングにもある程度個人差があるのがPMSの特徴です。

生理の1週間前くらいから発生することが多いので、その時期に食欲が増えたり、心身に不調を感じたりすれば、PMSの可能性を疑ってみましょう。

PMSのセルフチェックリスト

PMSの症状はある程度パターンがあるため、セルフチェックを使うと自分でも判断しやすくなります。

PMSの症状チェックリスト
  • 感情の起伏が激しかったり、落ち込みやすかったりする
  • 対人関係で苛立ちを覚えることが多い
  • 家事や仕事に対するやる気が起きない
  • 物事に対する集中力が低下している
  • 食欲が高まり、必要以上に食べてしまう
  • 不眠症状に悩まされやすい
  • 頭痛、関節痛、筋肉痛、乳房のハリや痛み、体重増加が突発的に発生することがある

 

これらの症状に複数当てはまるという場合はPMSの可能性があるので、クリニックや婦人科などの通院がおすすめです。

特に症状が重く、なかなか自分で改善を行うことが難しいという場合は早めに医療機関を頼りましょう。

 

生理前の過剰な食欲への対処法

PMSによって生理前に過剰な食欲が発生する場合、以下の薬剤を飲むことで改善が見込めます。

  1. 低容量ピル
  2. SSRI
  3. 漢方薬

「薬に抵抗がある」という方もいるかもしれませんが、PMSの診断があれば保険適用で薬の処方が受けられます。

困っているのであれば病院を受診し、医師の説明を聞くことから始めていきましょう。

低容量ピル/超低容量ピル

PMSの症状が重く、食欲増加が止まらないという場合は婦人科でピルを処方してもらうことをおすすめします

「え、ピル?」とびっくりした人もいるかもしれませんが、ピルには避妊の効果と、女性のQOL向上に役立つ副効果の2種類が期待できます。

PMSや月経困難症、子宮内膜症の改善のために処方されることもあり、この場合は保険適用です。

副作用を心配される方も多いと思いますが、万一体に合わなかった場合は種類を変えてもらうこともできます。

月経困難症用のピルも登場していますし、検査も難しいものではありません。

ピルでの治療が必要だと感じるのであれば、勇気を出して婦人科や産婦人科を受診してみてください。

薬物治療

PMSではSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を用いて改善を図る場合もあります。

SSRIは抗うつ剤の一種で、黄体ホルモンや卵胞ホルモンなどの作用によって低下しているセロトニンを補うことが可能です。

その結果、PMSの症状を抑えられるようになるので、対処法の1つとして検討されることがあります。

気分の悪化や吐き気などの副作用が発生することもありますが、4週間ほど継続して服用することで副作用の消失に繋げることが可能です。

漢方薬

食欲の増加が抑えられないという場合は、漢方薬を処方してもらうことを検討するのも1つの方法です。

漢方医学では人間の体は「気・血・水」の3要素で構成されていると言われ、PMSによって異常な食欲増加が発生している場合は、血(けつ)が乱れている可能性があります。

漢方薬にも「桃核承気湯」や「当帰建中湯」などさまざまな種類があり、生理前や生理期間の症状に合わせて処方してもらうことができます。

漢方薬を取り扱う婦人科・産婦人科も多く見られますので、一度相談してみるとよいでしょう。

PMSは冬に起こりやすくなる?

PMSは、太陽の光が弱くなる冬の季節にセロトニンが低下し発症する冬季うつ病と関連があると考えられています。

PMSの発症理由にもセロトニンの低下が考えられており、併発の可能性もあるので注意が必要です。

毎年冬に体調や気分が悪化しやすいという方は、クリニックでのカウンセリングや治療を受けるという選択肢も考えておきましょう。

PMSを抑えるためのおすすめの食べ物

PMSでは症状の重さに比例して、炭水化物や脂質に対する過食傾向が高まってしまいます。

セロトニン産生の材料となるトリプトファンが足りない食事生活を送っていると、より症状が重くなってしまう可能性があるので注意が必要です。

PMS対策におすすめの食べ物
  • 豆腐・納豆などの大豆食品
  • 牛乳・ヨーグルトなどの乳製品
  • バナナ
  • アボカド
  • ナッツ類

特におすすめなのは、カリウムやトリプトファンが豊富に含まれている食べ物です。

タンパク源が摂れるナッツ類、イソフラボンやカルシウムが含まれる大豆食品・乳製品もいいですね。

このような食品を積極的に取り入れて、体の内側からケアしていきましょう。

この記事のまとめ
  • 生理前に過度な食欲が発生する場合はPMSの可能性が高い
  • 症状は食欲増加だけではなく、身体や精神に不調をきたすことがある
  • PMSにはピル、SSRI、漢方薬などでの治療が有効
  • 食生活を見直すことでPMSを改善できる可能性がある
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