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感情調節ができない人ほど太る?「エモーショナルイーティング」についてお話します

本記事は医師による監修の下執筆されております。

「嫌なことがあって、スイーツをたくさん買ってしまった。」「暇なのでお菓子の袋を何袋も開けてしまった。」

このように、感情がきっかけで食べてしまうことを「エモーショナルイーティング(感情の摂食)」と呼びます。

一時的であれば問題ありませんが、習慣化しているなら赤信号。食べ過ぎることで激太りし、生活習慣病を引き起こす可能性もあります。

そこで今回の記事では、エモーショナルイーティングについてまとめました。食事でストレス解消をしてしまうという方は必見です。

この記事に書かれていること

エモーショナルイーティング=感情を満たすための衝動食い

エモーショナルイーティングは、 感情に左右されて衝動食いすることを指します。

エモーショナルイーティングの例
  • 退屈なので、お腹は空いてないけどお菓子を食べた
  • 仕事でストレスがたまってやけ食いした
  • 昇進やボーナスあり、自分へのご褒美にたくさん食べた
  • 恋人と別れてしまい、やけ食いした(または何も食べられなくなった)

 

上記はエモーショナルイーティングの一例であり、感情を満たす食事であることが共通しています。

また、人によっては過食だけではなく拒食を起こすこともあります。ショックな出来事が引き起こすエモーショナルイーティングがその一例です。

エモーショナルイーティングは、空腹感を満たす食事ではなく、心を満たす食事です。

感情が引き起こす食欲なので、お腹が空いていないケースもしばしば。その証拠に、少し食べてから冷静になり「あとで食べればよかった…」と後悔したことがある人もいるでしょう。

とはいえ、エモーショナルイーティングが悪いと言いたいわけではありません。自分へのご褒美としての食事はモチベーションになりますし、心に平穏がもたらされてストレス改善にもなります。

ただし、エモーショナルイーティングのあとに自分を責めたり、吐き出したりしてしまう場合は要注意です。

ネガティブな感情になると食欲が増加する

ケンカや失恋、失敗、緊張などネガティブなできごとがきっかけで過食してしまった経験はありませんか?

お察しの通り、エモーショナルイーティングが発生しやすいのは、ストレスがかかったときやネガティブな感情になったときです。

実際、世界中でさまざまな研究が進んでおり、「感情的に食べる人は食欲応答が強く、ネガティブな感情のときに食べ物を見ると大きな喜びを得る」という結果も出ているほどです。

一方で、「もともと食事をコントロールできる人は、ネガティブな感情のときに食べ物を見ても食欲に変化がなかった」と言われています。

参考:『戦うか、逃げるか、それとも一口食べるか!?情動的な食べ方と抑制的な食べ方の特徴が、ネガティブな感情下での食の手がかりの反応を予測する』

このネガティブな感情により食欲が増すという現象には、とあるホルモン因子が強く関係しています。

ストレスを感じると食欲が増加する理由とは?

ストレスを感じると食欲が増す原因には、ストレスを感じたときに分泌される「コルチゾール」が関係しています。

コルチゾールは肝臓で糖の新生、筋肉でたんぱく質代謝、脂肪組織で代謝の促進などの働きをもつホルモン。抗炎症作用や免疫抑制作用も担ってくれるので、私たちの体に欠かせません。

しかし、ストレスを感じたときに大量に放出されてしまうと、食欲が増加。

ストレスを和らげるために、しょっぱいものや甘いもの、揚げ物などが欲しくなってしまいます。これらの食べ物には、「脳内麻薬」であるドーパミンやエンドルフィンを分泌させる働きがあるためです。

とはいえ過食でドーパミンやエンドルフィンが分泌されても、持続力は長くありません。また、過食に対する後悔や罪悪感からストレスが増大し、さらに過食を繰り返すという悪循環に陥ってしまいます。

このような食生活が続くと、メタボリックシンドロームや糖尿病、うつ病睡眠障害などに繋がるリスクがぐんと高まるので要注意です。

参考:島袋 充生ほか『コルチゾールと脂質代謝』
  :井澤 修平『慢性的なストレスはからだにどのような影響を与えるか』

EQ(心の知能指数)が高いと無駄食いはしない?

エモーショナルイーティングは感情によって起こる食欲なので、感情の振れ幅が大きい人ほど繰り返してしまいます。

反対に、感情が落ち着きやすくなれば習慣化するリスクが抑えられ、無駄食いを防ぐことが可能です。

先ほども 「もともと食事をコントロールできる人は、ネガティブな感情のときに食べ物を見ても食欲に変化がなかった」 というひとつの研究結果を挙げましたよね。

ここで重要になってくるのが、「EQ」と呼ばれる数値です。

これは「心の知能指数」とも呼ばれ、この数値が高ければ高いほど自分の感情、ひいては食欲をコントロールできるようになります。

では、EQを高めるためには一体どのようにすればいいのでしょうか。

EQを高めるためのテクニックとは?

EQは感情指数なので、正確な測定方法や確実に高めるテクニックはありません。(ネットで調べることで簡易的なチェックテストなどは存在します。)

実際に、学校でもEQを高めるための研究がされており、下記のようなトレーニングが行われたそうです。

EQ向上のために行われるトレーニング方法の一例
  • 自分について知る
  • 他人について知る
  • 自分のことを知ってもらう
  • 話す態度や聞く態度を改める
  • 身体をリラックスさせる
  • 自己主張を適度にできるようにする
  • 発表や討論の場に積極的に参加する
  • 自分の感情をコントロールする
  • 認知の歪みに気付く

小松 佐穂子ほか『感情知性をどう育てるか ―大学教育の革新―』

これらのトレーニングによって、自己認識力、自立性、柔軟性、目的達成力、忍耐力、共感性、自己表明力、集団形成力、社会的スキルを養うことが、EQの向上に繋がると考えられているんですね。

自己理解や他者理解を深めようとすると、さまざまな感情に気付かされます。

共感、興味、好奇心、拒絶、後悔、憎しみ、楽観、感謝、勇気など、すべての感情をありのまま受け入れ、自分の中で噛みくだく。このような積み重ねも、EQを高めるポイントだと言えるでしょう。

食べたくなったら「今の空腹は本物?」と冷静に考えることが大切

感情と食欲には切っても切り離せないほど深い関係があります。

どうしてもエモーショナルイーティングが止められず、習慣化してしまうという場合は、今の食欲は本当に必要なものなのか考えることが大切です。「今の空腹は本物?」と自分に問いかけてみましょう。

空腹の見分け方や対処法について記載した記事もあるので、よかったらのぞいてみてくださいね。

参考記事:食欲は2種類ある!食べてもいい本物の空腹&食べてはいけない偽物の空腹の見分け方

この記事のまとめ
  • エモーショナルイーティング=感情を満たすための衝動食い
  • ストレスによって食欲が増すことがある
  • 感情の起伏を抑えられるように意識することが大切
  • EQ(心の知能指数)を高めることもポイント

参考文献

 

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