\どんなお悩みもお気軽にご相談ください/
ごはんを食べるとお腹が痛くなる方へ!食後の腹痛・胃痛の対処法を紹介

「ごはんを食べてから、突然腹痛が起きる…。」
「何か悪くなったものを食べたわけではないのに、ごはんを食べるたびにお腹や胃が痛い…。」
このようなお悩みを抱えていませんか?
今回の記事では上記のような悩みを抱えている方に向けて、食後の腹痛・胃痛の原因と対処法について解説します。
食後の腹痛や胃痛がなかなか治らずに困っているという方は、ぜひ参考にしてくださいね。
食後の腹痛・胃痛が起きる原因は4つ

食後の腹痛・胃痛が起きる原因としては、下記の4つが挙げられます。
- 不安定な食生活
- 過度のストレス
- ピロリ菌
- 食中毒
特に注意したいのは、食生活の乱れによって引き起こされる腹痛・胃痛です。
脂っこい食事やとうがらしなどの刺激物を好んで食べていたり、毎日不規則な時間に食事をしたり、栄養バランスが偏っていたりすると、胃が荒れてしまいます。
荒れた胃は炎症やただれが起きている状態なので、食べ物や飲み物の刺激で胃壁が引き伸ばされ、その刺激で痛みを感じてしまうというわけです。
また、過度なストレスを抱えている場合も要注意。
胃の働きを正常にする自律神経のバランスが崩れ、胃酸が過剰分泌されたり、粘膜の機能が低下したりすることで、胃痛が引き起こされます。
ストレスを抱えていると、衝動的な食欲が抑えきれずにドカ食いしたり、アルコールを摂ったりすることにも繋がります。
このような状態を放置しておくと、機能性消化管障害などの病気が引き起こされる可能性もあるため、注意しましょう。
- 1日3回、バランスの取れた食事をする
- 辛いもの、脂っこいもの、しょっぱいものなどの刺激物を避ける
- アルコールやカフェイン、冷たいものなど、飲み物にも注意する
- 自律神経のバランスを整える
- ストレスの原因を減らす
また、空腹や食欲に耐えられず、ドカ食いしてしまう方は「腸活」を通じて体内のGLP-1を増やすこともポイントです。
胃が痛いときに考えられる病気について

胃が痛いときに考えられる病気としては下記の4つが挙げられます。
- 急性・慢性胃炎
- 機能性消化管障害
- 胃食道逆流症
- 胃・十二指腸かいよう
この中でも食後に1~2時間で腹痛、吐き気を伴う病気である「胃かいよう」は特に厄介です。
原因としてはピロリ菌などが主な要因として考えられることが多いですが、最近では過度のストレスや刺激物の過剰摂取も原因になることが増えています。
また、ストレスによって「急性胃粘膜病変」が生じることもあります。
胃かいようは何度も発生する病気ではありませんが、みぞおちや背中に強い痛みがある場合は病院で早めの治療を受けましょう。
過敏性腸症候群の可能性も考慮する

とにかく頻繁にお腹を下したり、胃痛や便秘に悩まされている場合は、「過敏性腸症候群(IBS)」を疑いましょう。
過敏性腸症候群は、以下のような症状が引き起こされる機能性消化管障害です。
便秘型:便秘やコロコロした便、腹痛、しぶり腹、 胃やお腹の不快感
下痢型:下痢や腹痛、胃やお腹の不快感
混合型:便秘や下痢、 腹痛、しぶり腹、 胃やお腹の不快感
分類不能型:上のいずれにも分類されない
このような症状が最近の3か月の間で、1ヶ月につき少なくとも3日以上は生じることと、下の条件を2つ以上満たす場合は、過敏性腸症候群(IBS)と診断されます(ローマⅢ基準)。
- 排便をすると症状がやわらぐ
- 症状とともに、便の回数が減ったり増えたりする
- 症状とともに、 便が硬くなったり柔らかくなったりする
過敏性腸症候群の原因は、社会ストレスや腸管内の感染・炎症のいずれかです。
これらの原因により、自律神経系や腸管内神経系にダメージが加わることでIBSが引き起こされてしまいます。
ストレスが原因の場合、神経質な人や完璧主義の人、HSPの人などに多く見られますが、通学や通勤など特定のできごとが要因となり、お腹が痛くなるというケースも。
心当たりがあるなら、消化器内科、胃腸科などの専門科を受診しましょう。
胃が痛いときに避けるべき食べ物

胃の調子が悪いときに刺激物を摂取してしまうと、症状が悪化してしまうことに繋がります。
胃の調子が悪いのであれば、下記のような食べ物は口にしないように心掛けましょう。
- ステーキ、ラーメンなど脂質が高いもの
- マメやイモ類など食物繊維が豊富な食べ物
- 酢の物や果物など酸味があるもの
- 干物など硬く、消化に悪い食べ物
- 辛味が強いラーメンや漬物
- ビールなどのアルコール類
脂肪や食物繊維が多いものは基本的に消化に悪いので、避けることをおすすめします。
胃が痛いときは無理をせず、胃を休められる消化にいい食べ物を摂りましょう。
胃が痛いときに選びたい食べ物・飲み物

前提として、お腹や胃が痛いときには食べないことが大切です。
腹痛や胃痛が出てしまうのは、「これ以上食べないで」という体からのサインです。
とはいえ絶食状態になってしまうのもよくないので、食事をする場合は消化しやすいものや温かいもの、刺激が弱いものを選んでくださいね。
- おかゆ・ぞうすい
- パン・うどん
- すりおろしたりんご
- やわらかくした野菜
- じゃがいも
- 白身魚
- 牛乳・飲むヨーグルト
- 温かい緑茶 ・白湯
乳糖不耐症の方などは牛乳やヨーグルトは避けてください。
体が冷えないようにするなど、基本的な対策も怠らないようにしましょう。
食後の腹痛・胃痛を和らげるための対処法

食後の胃痛を和らげるためには日頃の飲食、生活習慣の改善が大切です。
「ご飯は食べたいけど、腹痛や胃痛のせいで毎日が憂鬱」「お腹の調子を整えたい」という方は、以下の7つのポイントを押さえてくださいね。
- 30回以上噛んで食べる
- 胃への刺激を控えるため、激辛食品は摂らない
- 過度の飲酒や喫煙は控える
- 塩分や糖質を控える
- 不規則な生活をやめる
- 冷たい飲み物よりも温かい飲み物を飲む
- なるべく体を冷やさない
私もIBSでよくお腹を壊していたのですが、このような習慣を心がけることでだんだんと改善されていきました。
特に冷たい飲み物の常飲や刺激物のドカ食いなどはお腹や胃に悪いので、気を付けたいところです。
少しでも快適に暮らすためにも、できることから実践しましょう。
とはいえ、「これができたら苦労しないよ!」と考える方もいらっしゃるはず。
以下では、そんな方におすすめの方法をご紹介します。
胃を休めるタイミングを自分で作りましょう!

現代人はSNSなどの発達で、いつでも食べ物に関する動画を見られるようになったことから、「偽物の空腹」が発生しやすくなりました。
SNSなどで食べ物の動画や写真を見ることで、「お腹が空いていないのに食べてしまう」というのが偽物の空腹です。
この偽物の空腹にまどわされ、無駄に食べる生活習慣を送ると、体重の増加、生活習慣病などが引き起こされてしまいます。
まずはSNSで食べ物の動画や写真を見ない、お腹が空いていないなら食べないなどの対策を行いましょう。
3食以外は基本的に摂らないという強い意志を持ち、偽物の空腹を排除することが大切です。
- 食後の胃痛は細菌感染の可能性もあるが、生活習慣、ストレスなども考えられる
- 症状がなかなか改善されない場合は病院を受診する
- お腹や胃が痛いときは食事を避けるか、消化しやすいものを食べる
- お腹が空いていないときは無理に食べたり、飲んだりしない
参考文献
- 正岡 建洋/金井 隆典『過敏性腸症候群の最新知見―治療―』
- 株式会社 総合医科学研究所『過敏性腸症候群』
- 日本消化器病学会ガイドライン『過敏性腸症候群(IBS)』