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GLP-1ダイエットは痩せない?よくある勘違いを医師が解説

今や様々なメディアに取り上げられているGLP-1ダイエット。
「本当にやせた」「すごい」と効果を絶賛する人もいれば「全然痩せない」「痩せたけどリバウンドした」といった意見もチラホラ見かけます。
どうして人によってここまで差が出るのか。
本記事ではそのあたりをエビデンス付きでわかりやすく解説します。
GLP-1はそもそも「痩せ薬」ではない

よく勘違いしている方がいるのですが、そもそもGLP-1には「食欲を抑え満腹感を長持ちさせる」効能があるだけで、 飲めば痩せる「痩せ薬」ではありません。
つまり「GLP-1を摂取していても食べすぎれば太る」ってこと。コレが頭に入ってないとまず痩せないのでまずは頭に叩き込んでください。
あ、ちなみに「飲むだけで体重がスルスル落ちる安全な痩せ薬」なんてものはこの世に存在しないので諦めたほうがいいです。
冷静に考えて、肥満でもないのに短期間で体重が落ちるものが安全なはずないですよ。
- どんなダイエットでも食べ過ぎれば皆太る
「GLP-1は体内のインスリンが増えるだけで痩せない」の勘違い

GLP-1ダイエットの反対意見として「GLP-1はインスリンの分泌量を増やすだけで痩せる効果はない」というものがあります。
インスリンは血中の糖をエネルギーに変えたり、摂りすぎた糖を脂肪にして蓄える役割を持っています。
たしかにインスリンが増える=脂肪も増える=ダイエット効果はない、というロジックは一理ありそうです。
ただし、GLP-1の真価はそこではありません。
GLP-1には胃の蠕動(ぜんどう)運動をゆっくりにして胃の排出速度を遅め満腹感を長持ちにさせたり、脳に作用して満腹感を感じさせる効果があるのです。
この二つの作用がGLP-1ダイエットのカギなのです。
「GLP-1ダイエットと低血糖リスク」の勘違い

インスリンの話の延長になるのですが、GLP-1の話になると「低血糖になる、危険だ!」という方がいますがコチラも正確ではありません。
そもそもインスリン製剤とGLP-1受容体作動薬は別物でして、インスリン製剤はインスリンそのものを補充する。
対してGLP-1製剤はインスリンを出しやすくするだけです。
さらにGLP-1製剤は血糖値が低くなると作用も弱まり、インスリンの過剰分泌につながりにくいので、低血糖リスクも低いことがわかっているのです。
リスクが全くゼロというわけではありませんが、極端な糖質制限でもやってない限りはそこまで過剰に心配する必要はなさそうです。
GLP-1ダイエットの本質は正しい食習慣を手に入れること

ジャンクフードのドカ食い、夜中のラーメン、お菓子やケーキなど、世の中には数えきれないほど沢山の誘惑があります。
しかし、GLP-1を摂取すると満腹感を感じやすくなり、満腹感が長持ちするようになるので、こういった誘惑に惑わされることなくダイエットが可能です。
「食べたい」という気持ちそのものが無くなるので、食事制限ダイエットなのにストレスなく続けられるメリットがあります。
なのでGLP-1ダイエットは、普段から暴飲暴食や間食を繰り返してしまう人の方が効果が出やすいです。
逆に、普段から食事制限はそこそこできていて、間食には目もくれないという人にはGLP-1ダイエットは効果が期待できないかもしれません。
- 普段から間食や過食を繰り返している人
GLP-1ダイエットは医師の指導の下、正しく行えばキチンした効果が期待できる医療ダイエットです。